科学者の転職記

科学者とその責任

 昨日のテレビ番組で、地震研究の大家として出演していた御仁が、「研究者はどうしたら地震を防げるかなどに興味はないのです、我々の知的好奇心を探求しているだけですから」というような”素直な”発言をしていて驚いたのである!あなたに給料を払っている国民に向かって「我々は自分のやりたいことをやってるだけだから」は、話の流れがいかなるものでも絶対に言ってはならない、そう思うのである。

 各自の知的好奇心を追求することは大切である。しかし、血税を使っている以上その最終目的は市民への貢献であるべきだろう。つまり、市民の生活向上を図るためには基礎科学の発展が不可欠であり、研究者は各自の論理に従って研究を進めている、のである。

 かく言う私はアメリカで、「一般の方に対し、襟を正して研究内容を分かりやすく伝える、それがプロの研究者だ」そうボスに教えられた。私の研究費は緑内障の研究への出資からも出ていたんだが、その出資者(地方のお金持ち)に対し、私のカブトガニの”脳”の研究がいかに視覚研究に重要かを説明していたのである。「あなたの研究に出資できて光栄です」そう言わしめてこそ、研究に価値が出て気持ちよく出資してもらうことができ、科学の発展に寄与できると思うのである。

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