科学者の転職記

科学の祭典

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私が物理学科の学生だった頃に量子力学を習った先生が代表である「科学の祭典」というイベントがあるので一度おいで、とその先生に紹介されたので行ってみた。まあ一番の驚きがシャトルバスの運転手をやっていたのが私の同期の人間だったということで、20年ぶりくらいの再会であった。いつの日か杯を交わす約束をした。
 スポンサーも色々と付いたこのイベントであるが、手作り感満載で悪くなかった。昼になると昼食で誰もいなくなる、という手際の悪さもあったけれど、基本的に高校生達が色々と考えて小学生達に自然現象を解説するというもので、その頑張る姿は微笑ましかった。まあ中には専門用語(小学生にしては)を並べて自己満足に陥っている輩がいたから「小学生には意味が分かりませーん」を繰り返してきちんと調べてこさせたりもしたけれど、全般的にそこそこ勉強していたし、小学生が楽しめるように工夫をこらしてもいた。
 しかし、やはりこれはお金にならないんだな。聞いた限りでは結局スタッフの多くはボランティアに頼っている。ボランティアが多いと、どうしてもシステムが疲弊してくると思うのである。もちろん、最初の数回は頭を下げてボランティアをやってもらうにしても、継続するのであればそれぞれの労働に対して対価を支払わなければ人が離れてしまう。そうするとイベントが陳腐化する。「高校生にとって非常に良い機会だったんですが…」と惜しまれつつ消えるイベントなりが過去に何件あったろう?
 もちろん、教育とお金ほど相性の悪いものはない。無料が当然という社会常識がまかり通る現状において、有料化は無謀だし、寄付も限られているだろう。ただ、昨年の名護で行ったフォトコンテストの協賛企業を思い出すと事務局はもっと貪欲に幅広い分野の企業に協賛を呼びかけられるのではないかな、と思った次第。

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