入社について役員と調整中だった社長から、就職は「基本OK」とのメール。詳細はもう少し詰めてからということで。というわけで、就職がようやく決まったというわけである。ただしバイトからスタート。全くの下積みから始めるのである。そう、俺は一般の社会人より10年ばかり遅れてのスタートである。
子供達とは最低半年は会えなくなる。これまでもサラリーマンとして子供と会えるのは朝の数分だけという生活を半年近く送ったのである。しかし、ただ数分とは言え、毎日会えたわけだし、彼らの寝顔を見ることもできた。単身赴任となればそうはいかない。長男も注意が必要な年齢に入りつつある。次男は誰よりも俺を信頼している。三男はようやく父親というものを認識したところだ。
研究者を辞して半年、これからもっと大きな波にもまれていくんだろうと思う。息子達は俺を超えてずっと大きくならなければならない。彼らが成長し、自ら歩み出す時、少しでも良い社会になっているよう俺はいくらでももまれようと思う。