最近の若い奴は、とは決して言うまい。俺も学生の時はまあ酷い奴だった。ただ、リーダーとなれば組織をまとめる責任と様々な義務が発生する。俺が山に行きながら、自然から叩きこまれたのはその重い事実である。先日のことであるが、とある利用団体が余りに管理不足なので代表を呼んで注意したのである。迷惑をかけたからとか、そういうのではない、彼らのやり方でいけば必ずけが人が出ると思われたからである。
彼らのまずいやり方、それは単純に学生の健康状態を把握せず、行程をひたすらこなそうとするやり方だ。時間がないからと行程を省略するのではなく急がせる。ただでさえ暑いのに、休みもろくに取らず日程をこなすやり方は、まずい。
行程を頑張ってこなすことを、下らない、と言うつもりはない。ただ、それよりも優先すべきことがあると思うのだ。そのイベントの目的が何か、その意識が欠落しているためにただ計画書の指示通りに終わらせようと努力する。そしてそれに意見するものを排除しようとするのだ。それは単なる自己満足のために行動しているだけだ。これほど利己的なリーダーはない。
実は、これはその代表に限った話ではない。少し考えてみれば、特に学校の行事など、身の回りにいくらでも転がっている話だ。例えば、時間通りに終わらせることに奔走し、慌てさせられた生徒が何も学べなかったことに気付かず「良くやったね!」と満足気な先生。
「もう少し考えるようにして下さい」「そんなゆとりも無いようではリーダーは勤まりません」私の話にその代表は「未熟だった、切り替えてやっていきたい」と決心していたのである…